花見の肴

2017年4月30日

弘前の春、やはりこの時期は、花見の話題をはずす訳にはいかないですよね。皆さんにも弘前公園でのお花見の思い出は色々あると思いますが、昔と比べてお花見の様子もずいぶん変わってきたと思いませんか?全国からの来訪者がずいぶん増えた、海外からも来るようになった、のは良いとして、飲み会としてのお花見に注ぐ情熱の低下はちょっと残念です。40年程前に、作家の野坂昭如氏が市民向けの講演会の中で「弘前の人は花見の時にはどしゃ降りの中でも飲む」と言うのを聞きましたが弘前市民への最大限の賛辞だったと思います。
 そんな、正統派お花見を守るべく、今日は花見の酒の肴を話題としたいと思います。

 写真1は“ガサエビ”(シャコ)です。陸奥湾産の物の水揚げ時期は、花見の時期と重なります。“子持ち”の時期でもあり美味です。私の生物学の恩師の解説によると、良質な陸奥湾産は江戸前寿司ネタになり、江戸前の(落ちる?)シャコは青森県に回ってくるのだ、そうですが、ことの真偽は私にはわかりません。写真のものは宮城県産です。

 写真2は、“トゲクリガニ”です。他の地方にも分布はしているようですが、漁獲量がまとまって捕れるのはほぼ陸奥湾だけで、時期もこの時期に限られる為、別名「花見蟹」とも呼ばれます。一般の毛ガニよりは幾分小ぶりですが、カニみそは濃厚で美味です。上の小さいのがメス、下の大きいのオスです。メスは“子持ち”なのでオスメスどっちを選んで食べるかは、悩ましい。