今回の写真は、弘前大学病院の最近の外観です。なぜ今回は大学病院にしたかというと…。
今年8月後半から9月にかけて千葉県や関西国際空港での麻しんの流行が全国ニュースでも報道されました。
そのニュースを聞いて、私が学生の頃の出来事を思い出しました。私がSGTで各科を回っていた頃、同じグループのすごくまじめな友人が水疱瘡にかかり、大学病院内の感染症病棟に1週間位入院したのです。彼がなぜ水疱瘡にかかったか?それは、前の実習で皮膚科を回っていた時に、水疱瘡の患者さんに、だれよりも熱心に軟膏を塗ってあげていたから。彼は偉い。私のような今でも患者に指一本触れない医者はだめです。
あの頃の感染症病棟は、臨床研究棟と診療棟をつなぐ渡り廊下のような長い廊下の窓から見下ろす位置にあったように思い出します。彼には面会に行けず、窓からその病棟を他の友人と眺めていたことを思い出します。その廊下も病棟も今はないのだなあと思うと、昔が遠くになったなあと感じます。
1枚目。現在の大学病院正面側から。
2枚目。南塘グランド越しに見た入院病棟。
建物の記憶というのは、頭だけではなく体にも刻まれているように思いますが、今の建物は今の建物で、学生さん、教員、職員、患者さんの記憶の中に、色々な思い出とともに刻まれて行くのでしょうねえ。