職人の店

2015年12月28日

先月は、比較的新しく出来た店の話でしたが、今月は弘前らしさを感じるような、古いユニークなお店の話です。
 弘前市内を歩いていると、他の街では見かけないような“職人”を感じるようなレトロな店に出会うことがあります。昔は大学病院の周りにもそのような店がずいぶんありましたが、今回それを思い出して回ってみたところ、閉店していたところが多くありました。そのようなお店の筆頭は、住吉入口(弘前中央病院の近く)にあった、「すりばん」屋さんでしょう。

 1枚目の写真は、左側がそのすりばん屋さんの現在です。すりばんは、りんごの木箱にりんごの品種名や屋号を刷り込むために、金属板に文字などを型抜きしたものです。昔は壁一面に商品見本が飾ってありましたが、今はこの程度で、昔の面影を少しだけ残しています。
 写真右側は、大学病院前を城西方向に行ったところにある「投網」屋さんです。投網の専門店があるというのは、街としてユニークだと思いませんか?(このお店も閉店セールのビラが貼ってあり、残念です。)
 このほかにも、覚仙町には昔、樽を作っているお店がありましたし、大阪屋さんの向かい辺りには革加工品の道具屋さんがありましたね。掛け軸などを作ったり直したりする表具屋さんは、まだやっているところがありま
す。

 2枚目の写真、左側は桶屋町にある竹材屋さんです。普段は車庫らしい所にたくさんの孟宗竹が立てかけられていますが、この時期は門松が並べられてありました。写真右側は、茂森新町にある野鍛冶屋さんです。煙突が なんともユニークですが、新年には鍛冶屋の仕事始めも絵になりますね。新年も良い年でありますように。